[完]大人の恋の始め方





赤面するあたしを、面白そうに見つめる彼。



それがちょっと、くすぐったくて。



「優斗さんっ///重くないですか?!///」



「ん?…激重。」



その言葉に、今度は顔が青ざめる。



重いんだ、やっぱり。


そうなんだ…。



「あたし下りるよぉ~」



半泣きで、そう訴える。



すると、彼はアハハと笑い出す。



その顔が、あまりにも無邪気で。



「なんで笑ってるのよぉー」



ブスッと膨らむと、彼は更に笑う。



これじゃあ、堂々巡りだよ。



「くすっ。ほんと、お前は飽きないな?」


「それ、褒めてる?けなしてる?」



すると、彼はにこーっと笑って


「半々だな♪」



と、舌を出した。



かっ…カワイイっ///



なんで、こんなにカッコイイのにカワイイんだ。



ズルいっ!



そう思いながらも、可笑しそうに笑う彼の顔を見ていると




「でも。お前はほんとに、不良に絡まれすぎっ」



と、軽く睨まれる。



彼氏に睨まれる彼女って一体…。



「ごめんなさい…。でも、いつも優斗さんが助けてくれるよね」



ちょっと照れつつも、微笑むと彼は目を見開いた。



「お前、もしかして…覚えてたのか?」