[完]大人の恋の始め方





ポテトチップスの袋が開けられ、ガールズ トークはスタートした。



「まずさぁ、何があったのよ?」



地べたに座り、右から友美、心美、あたしという配置。



心美はあたしと友美を交互に見た。



その興味津々な目は、ガールズ トークならではだ。



「まず、友が説明するよ!」



そう言うと、友美はポテトチップスを口に含んだ。



「あのね、杏里は第一に恋愛で悩んでるの。その相手ってのが、あの」


「ヒロ先生?」



友美の言葉を遮って心美が声を上げた。



話の腰を折るのはガールズトークではよくある事なので大して気にしない。



「違うよ!あの高杉 優斗!つか、何いきなりっ」



あたしも友美も今日の事を思い出し、少し動揺する。



「え、だって杏里とヒロ先生付き合ってたでしょ?」



「なんでそれ…」



誰にも話していなかった事だけに、驚きも大きい。



「ん~、なんか見てて分かった!」



てへっと笑う心美。



恐ろしい観察力だ。



「よく分かったねーっ。友なんて最近知ったのにぃ!」




と、悔しがりながらオレンジジュースを飲む。



「はいはい。で、高杉優斗さんとはどういう関係?つかメイクリストさんだよね??」



やっぱりモデルなだけあって、あの有名な彼に興味津々のようだ。