[完]大人の恋の始め方







「嘘~っ!友にはめっちゃ意地悪だけど~?」



それは多分、友美のことが好きだから。



何と無く、そう思って笑ってしまった。



「なーに笑ってるのよ?あ、じゃあ荷物取って来るから、リビングに上がって?」



いつの間にか、着いていた友美ん家に上がる。



「お邪魔しまぁす」



誰もいない家に、一応挨拶しながら上がる。



実は、今日屋上で、友美が家に来てくれる事になった。



あたしと優斗さんの二人っきりになった時、気まずいだろうからって。


幸運な事に、今日は金曜日だから土曜日も友美と遊ぶ事になっている。



「あれ~?杏里久しぶり~」



誰もいないと思って居たが、二階から誰かが下りてきた。



声だけでも十分誰だか分かって、嬉しすぎて勢いよく振り返った。



「心美!(ここみ)久しぶり~っ」



すると、勢いよく抱き着いて来る。



友美は実は双子。
二卵性だから顔は、そんなに似ていない。


でも、どっちも可愛いし、とってもいい子。


因みに、心美の方がお姉ちゃん。


心美と友美を合わせると心友になって、二人がとってもイイ関係になるようにって名付けられたらしい。



「今日はどうしちゃったの~?」



心美の天然浸みた声に懐かしさを覚える。