「すまん。杏里がモデルとは…」
パパゴメンなさい。
優斗さんと二人暮らししてるの、隠しちゃいました。
「杏里ちゃんは、やっぱりモデルになれたのね~♪夢が叶ったわっ♪」
なんて言いながら紅茶を飲む母。
いきなり娘が専属モデルやってるって聞いて、そんなニコニコしてられる!?
ある意味、うちで1番怖いのは母かもしれない。
「杏里さんは、とても表現力のある、良いモデルだと思いますよ?」
キラキラフェイスをあたしに向けて、「ね?」と首を傾げられる。
しかしながら、あたしに表現力があるかなんて聞かれたら、むしろあたしは無いって答える。
だから同意を求められたのは困った。
「まぁ、本人にはまだ実感がないようです」
なーんて言って紅茶を優雅に飲む楽さんを、あたしは知らない。
そりゃ、昨日今日の付き合いだしさ。
ほとんどが知らない部分なんだけど。
でも、明らかに雰囲気が違うんだよね…。
男の人ってみんなそうなのかなぁ??

