その時、あたしの携帯が鳴った。
ビックリして離れる身体。
「でた方がいいんじゃねーの?」
「うっ…うん///」
乱れる呼吸を何とか落ち着かせて、通話ボタンを押す。
「もしもし」
「あっ!やっと出たぁ~♪楽だよ」
どうやら酔っ払ってるらしく、更にテンションが高い楽さん。
面倒な人だ。
「どうしたんですか?」
「ウヒャっ!今から飲もうよー!!!」
………あんたは、あたしをいくつだと思ってんだ。
いつものこと。
いつものこと何だけど、腹が立つー!!!!
たぶんだけど、優斗さんとのキスを邪魔されたから。
「飲みません!私はまだ未成年ですっ」
怒気を含ませながら言うが、楽さんには、まるで意味なし。
ウヒャウヒャと笑ってるだけだ。
「ん~?杏里ちゃんって、いくつなの~?っひゃ」
イライライラ…
「んもー!!!15ですっ!!!もう切りますっ」
勢い任せに切る電話。
隣にいた優斗さんも終始驚いている。
あー…なんなの。
あの暇電!!!
やっぱりあたしは、楽さんが苦手だ。

