あれから1時間くらい経って、あたしは優里花さんのいる、いわば社長室にいた。



「いきなり呼んでゴメンね?」


「…いえ」



本音を言えば、助かった。


最近の学校は、どうも落ち着かない。



「実はね、杏里ちゃんに相談があるの」



はて…?
なんだろうか?


隣にいる優斗さんをチラリと見ると、丁度目が合った。



うわっ…///


なになに?!///
凄いドキドキしてるッッ


何故に?!


あたしは、震える手で紅茶を取り、一口飲んだ。



「で?何なんだよ?」


優斗さんが低い声で、優里花さんを見る。



なんか…、最近優里花さんを威嚇し過ぎじゃない?



「そーんな怒らないでよ♪それで、用件なんだけど…」




…………―――


「えーーー!?!?いやっ、ちょっと待って下さいよッッ」


「杏里ちゃんお願い~」


「いや、でも~…」


優里花さんからのお願い、それは…


一週間、フランスのドレス発表会にあたしが行く事。



しかも、行くのは明後日から。


どう考えても、急過ぎるし、おかしい。



「杏里ちゃん、我社の命運が掛かってるの」


頼み込む優里花さんだけど……


んな責任重大な仕事なんて、余計行けないわよー!!!!