「さっ♪杏里ちゃんも着替えて着替えて!」
あたしも着替え室に放り込まれる。
そこで、着替えて、メイクを直し、つけ爪を変え、アクセサリーを変える。
「うわぁ!こんな小さいハットなんかあるんだぁ」
今のあたしの格好は、いくらかゴシックが入ったような格好。
初めて着る感じに、ちょっと心躍る。
「着替え終わった?」
優里花さんが中に入って来てチェックする。
「思った通り~♪よく、似合ってるわ!」
「本当ですか?!嬉しいっ!このトランプの形をしたイヤリングとか、凄い可愛いですね!」
今付けているイヤリングに、そっと触れる。
「ふふっ。でしょ?…さ!撮影を始めましょ」
優里花さんに返事をすると、私は部屋を出た。
そして、撮影場所の方を見る。
………うわっ!!
カッコイイ///
目に飛び込んで着たのは、不機嫌そうな優斗さん。
タキシードは、所々にトランプの柄が散りばめられている。
とりあえず、優斗さんに近付く。
「優斗さん…」
「おう…姉貴は?」
一瞬目を見開くと、あたしに微笑む。
「え、あっちにいるよ?」
と、優里花さんを指差す。