譲る葉

部屋についた。

上司が、ばたんとドアを閉め、鍵をかけた

おや?と思った

―そこまでしなくても

そんなに重要な話なんだろうか

部屋には、相変わらず愛想のない椅子と大きな机

机の上が濡れているのは、お茶でもこぼしたのだろうか

―ああ、明日掃除当番だったなあ

もうこれが最後になるんだろうけど


そのときだった

上司に押し倒されたのは。