譲る葉

ある日、私は会社の上司に切り出した。

「話がある」と

上司は訝しげに私を睨んみながら

人のいない、上の部屋に私を連れて行った。

その途中、階段を一段一段上がるごとに

後悔と迷いがこみ上げた。

こんなこと考え付く自分が恐ろしかった。

思いついても、心の中に留めておくだけにしたら…

もしくは、すぐに頭の中から消し去ったら

こんなことにはならなかったのに