「ふざけんな!」

怒りつつ、動揺する春馬。

「誰が誰を好きだって?」

放心状態の私。

「だから、オレが、冬子を好きだって言ったの」

相変わらず、ニコニコ顔の斗真。

「・・・私は、斗真のこと、それほど知らないし、好きだって言われても、困る」

「オレの気持ちは、どうなるんだよ!」

春馬が怒りながら言っている。

「あんたの気持ちって??」

私の問いかけに、春馬は真剣な顔をしていった。

「・・・オレも、冬子が好きなんだよ」

「エッ?!・・・なんで、春馬が私のこと好きなの?」

突然の告白に、動揺しまくりの私。・・・春馬が、私を好き?

「春馬、ウザイ女がいるから、付き合うフリしろって言ったよね?」

「・・・それは、ほんとの話。でも…ただの口実。」

私の頭の中は、混乱していた。

「二人の気持ちは分かった。・・・じゃあ、私の気持ちは…?」

春馬と斗真は顔を見合わせた。

なんだか、だんだん腹が立ってきた。私を挟んで、言い合いしている二人って、私の気持ちは考えないの?

「いいかげんにしてよ。・・・私、学校行く」

私は二人をほっといて、学校に行った。