高野先生の腕のなか




はた、と視線がかち合う。


この状況は、ちょっと不味いんじゃなかろうか。


家には誰もいないし、お父さん以外の男を部屋に入れたのだって初めてだ。


高野もそう思っているのか、居心地悪そうに視線を泳がせる。


私は無意味に部屋を見回した。


高野に見られて困る物はないか、という確認だったかもしれない。



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