「あ、あの」 今日は用事はないはずだ、という高野にすこし焦る。 本人を目の前にすると、本当に断られないのか、不安になった。 テキストの表を高野に見えるように出して、しかし高野の目は見ないで言った。 「数学、教えてください」 高野は戸惑ったのか返事がなく、ますます不安になりちら、とそちらを覗くと、 「うん、いいよ」 嬉しそうな高野がいた。 .