鈴木社長と別れて、私達は休憩室に入った
今はお昼時ではないので、人もそれ程多くない
茉莉「ねえ…これ…夢じゃないよね……?」
茉莉がこう言うのも仕方ない
結成一年目、楽器にだってまだまだ慣れたばかりの私達が、事務所からスカウト受けるなんて、誰も考えつかないだろう
翔「みんなはさ…やりたい?」
どうだろうか…
さっきは軽い気持ちで
やりたいかもー
なんて言ったけど
よくよく考えてみると大変なことだ
高校1年の秋に私達の将来が決まってしまう
とくにやりたいことがあるわけでもないけれど
一度始めたら後戻りは出来ないこの仕事
裕「俺は…やってみたいかもしれない……」
…なんで?

