櫻色~笑顔の素敵な君~


なんだろうと
おもいながら
下に降りる俺。

リビングに
入りなに?と
聞く。

「櫻、ちょっと
座りなさい。」

となんだか
神妙な面持ちの母さん。

父さんはすでに
酒を飲んで寝ていた。

リビングで母さんと
二人きりの俺。

「なんだよ?母さん」

「日和ちゃん
良い子そうだけど
あの子もしかして
リストカットしてない?」

鋭い母さん。

「なんで?
なんで分かったんだ?」

「分かるわよ、
こんな真夏に
長袖きてるんだから」

さすが母親だ。

母さんは
日和のことを
ものすごく
心配していた
みたいなので
母さんには日和の
過去を話した。

話終えると

母さんは

「櫻、強くなったわね」

と薄っすら涙を零す母さん。

「なんで母さんが泣いてんだよ」

不思議に思う俺。

「母さんね、
あんたが人の気持ちを
考えれる子なのか
少し心配してたの
あんた小さい頃から
芸能活動してたでしょ?
母さんが無理矢理やらしてた
部分もあったけど、
成長していくあんたを
見るたび母さん
育て方間違えたんじゃないかって
すごく心配だったの
いつも周りを見下したような
態度のあんた、欲しい物は
すべて与えてきた
なに不自由なくあんたを
育てたつもりだったけど
いざあなたが普通の男の子に
戻ってみんなと一緒に高校生に
なる櫻が心配だったわ。」

そう話す母さん。