櫻色~笑顔の素敵な君~


日和とは
毎日連絡を
取っている。

他愛もない何気ない
メールのやりとり。

でもそれが
俺の中で
すでに生活の一部になっていた。

恋をすると
自動的に携帯を触る
時間が増える。
慣れないメールも
すぐ慣れるし、人生で
はじめて長電話って
やつもした。

日和と付き合いだして
携帯代がぐんっと
あがった。

それに気付いた母さんは
不信感を抱き
「あんた?最近携帯代
増えてるようだけど?」

と訪ねてきた。
俺は、

「あぁ、彼女できたから」
とサラッと答えると
母さんはパニックに
なっていた。
それをなだめる父さん。

あまり気にしてなかったけど
うちの両親は結構仲がいい。

夏休みに入って1週間。

俺のなかに
ある感情が芽生え出す。

日和に逢いたい。

そう、今までは
学校にいけば
となりに日和が
座っていたし、
学校が終われば
デートをしてた。

夏休みに
入ったら日和に逢えない。

でも俺の家から
日和の家はそう遠くない。
何度か家まで
送って帰ったことが
あるから家の場所は知っていた。

日和も何度か
うちに来たことがあった。