櫻色~笑顔の素敵な君~


自分を傷つける
ことでしか
自分を表現することが
できなかった。

痛みを感じるときだけ
生きてる実感が
得られた。

手首ばっかり
切りすぎて
傷口が硬くなって
切れなくなったら
上へ上へと
切っていった。

わたしが引きこもりになって
2年がたったある日
わたしを追い詰める
出来事が起こった。

そう両親の離婚。

わたしは
どっちについていくか
迫られた。
わたしは悩んだ。

だってどっちも
好きだったから。

でも今後を考えたとき
ずっと引きこもりを
している訳にもいかなかったわたしは
ママについていくことにした。

そうママの実家は
この街なの。

高校受験のために
わたしは必死で
遅れていた部分の
勉強をしたの。

そして無事、
この学園に入学する
ことができたの。

新しい土地。
知らないひとたち。
わたしは
怖かった。

リストカットを
心配したママは
わたしを精神科に
なんども通院させた。

入学する頃には
もう腕を切ることは
なくなっていた。

でもこの傷痕は
消えない。

他人に見られたくないという
理由でわたしは
かれこれ3年半袖の
服を着たことがない。