櫻色~笑顔の素敵な君~


そんなこと考えていたら
いつの間にかホームルームが
終わっていた。

俺の制服の袖を
引っ張る日和。

「櫻くん?はやく
職員室いこうよ?」

そう言う日和。

職員室にいる
竹澤のもとに。

「失礼しますー。」

「おう!お前達!
これ貸してやるから
てるてる坊主つくれw」

はーっ!?

「明日の遠足
雨で行けなかったら
お前達が可哀想だから
委員長と副委員長で
明日の遠足のために
てるてる坊主50個
作ってくれ!頼んだよ」

「てるてる坊主50個って!
しかも今どきてるてる坊主て」
動揺する俺。

でもなんだか
日和は嬉しそうだ。

「じゃあ二人共頼んだよ!」

そうトドメの一言を
刺す竹澤。

再び教室に戻り
ふたりで
黙々とてるてる坊主を
つくる。

すると日和が
「みてみて!できたよ!
可愛い?」

笑顔で作ったてるてる坊主を
みせる日和。

そういえば
あの話を思い出した。
まさかこの話を境に
日和の過去を知るなんて
思いもよらなかった。