櫻色~笑顔の素敵な君~


やっぱり
来るの早かったかなと
思いながら
辺りを見回すと
向こうから走ってくる
ひかりの姿がみえた。

「ハアハア、
ごめん!待った?」

とまるで
ドラマのような
セリフを言うひかり。

それに合わせて

「ううん!今来たとこ」

と俺もドラマのような
セリフを放つ。

ひかりは
いつも黒髪で
ストレートだが
今日は綺麗に巻かれている。

化粧も学校にいるときより
なんだか大人っぽい印象。

私服も
マキシ丈の黒色で
花柄のワンピースが
よく似合っている。

「今日なんだか
いつもと違うね」
と指摘すると
ひかりは頬を赤らめて

「そうかな?櫻君も
やっぱりお洒落だね!」

と俺の服装も褒める。

「とりあえず何処行く?」
と顔を手で仰ぎながら
聞くひかり。

「そうだなー?どっか
行きたいとこある?」
と聞いてみる俺。

少し考えてるひかり。

そして
「とりあえずぶらぶらしながら
決めようか」
と答えるひかり。

歩き出した俺たち。

周りを見るとやはり
休日ということもあって
人が多い。
家族連れ、カップル
傍から見ても
俺達もカップルに
見られたりしているのだろうか?