櫻色~笑顔の素敵な君~


学校に到着して
教室に入ると
すでに俺の愛しいひとは
寂しそうな表情で
席についていた。

俺は何食わぬ顔で
席についた。

日和が
「……おはよっ」

と挨拶。

でも俺はまた
やってしまうんだ。

「……うん。」

チラッと日和を
みるとまた泣き出しそうな
表情をしていた。

その顔を見ると
また胸が苦しくなって
その場にいられなくなった
俺は教室から飛び出した。

無我夢中で走った俺は
いつのまにか中庭に。

中庭にいると
また思い出しちゃうだろ?

楽しそうに話をする
日和。

俺はベンチに座った。

空を見上げてボーッと
していると
誰かの声が聞こえてきた。

「あれ?櫻くん?
おはよう!」

声を掛けてきたのは
ひかりだった。

「おはよ。」

そう適当に挨拶すると

「昨日ありがとうね!
メールくれて。」

そういうひかりの
顔をみると
やはり整った顔をしている。

でもひかりをみても
俺の胸はドキドキしない。

「てか昨日
寝ちゃってごめんね?」

一応寝てしまったことを謝る。