櫻色~笑顔の素敵な君~


俺はその日
夢をみた。

日和が遠くに行ってしまう
夢を、それを俺が
必死に追いかける

君は夢にまで
現れて俺のことを
苦しめるんだね。

朝起きると
汗だくになっていた。

「なんだ、夢か…」

最悪な夢で
1日のスタートを
切ってしまった俺は
テンションもさがり気味。

日課の朝風呂を
済ませ、髪は
入念にセットした。

髪型まで最悪だと
1日乗り切れない気分に
なるから。

セットを終えると
携帯をチェックする。

《新着メール 3件》

ひとりは
園村ひかりだ。
メールの途中で
寝てしまったから。

もう一人は
佑樹。

お互い好きな
アーティストが
一緒だから
CDを貸して欲しいとのメールだ。

そしてもう一件が

秋元佳奈だ。

佳奈からのメールは
珍しいなーとおもい
メールをチェックする。

《おっす!さっくん
ひよりんのこと
泣かしちゃだめじゃん!
女の子はね傷つきやすいんだから。
さっくんにも色々あると
おもうけどひよりんのこと
泣かしちゃだめだぞっ!このモテ男っ!》

という内容だった。

日和泣いてたのか。
知らなかった。
俺はこの先
何度も日和の涙を見てしまうんだね。