櫻色~笑顔の素敵な君~


あー…
なんだこの
モヤモヤするのは

君が他の男子と
話をしているだけで
俺の気持ちをこんなにも
動かすんだな。

「ごめんごめん、
昨日寝たの遅かったんだ。」

すると佳奈が
俺がさっきもらった
紙に気付いた。

「んー?
なにその紙?
見せてーっ」

「おっおい!
佳奈やめろよ」

俺は必死の抵抗も
虚しく、佳奈に
アドレスの書いた紙を
取り上げられた。

まずい日和には
みられたくない。

「なになに?
えーっ!さっくん
どんだけモテてるんだよ!」

日和もその紙をみた。

「メールください
1年6組園村ひかり
へー、櫻くん
モテモテだね
メールするの?」

俺はそんなことを
言う日和の表情を
見逃さなかった。

少し瞳を潤ませながら
俺に問いかけた。
俺はさっき見た光景が
頭から離れずこう冷たく言った。

「さー?するんじゃない?」

こう言い放つと
日和はものすごく
寂しそうな表情をしたね。

でもこの時
俺の頭の中には
日和と知らない
男子が楽しそうに話を
している映像がこびりついて
離れない。

自分だって
他の男子と喋ってた
じゃないか。