櫻色~笑顔の素敵な君~


校門で待ち合わせした
俺と千晶。

すると千晶が
少し小走りでやってきた。

「すいません!急に!
ありがとうございます。」

と礼を言う千晶。

そんな俺達を
お前は
見ていたんだな。


日和。


この事実を
知らされるのは
まだ先だった。

千晶と勉強する俺。

黙々と勉強しつつ
千晶のわからないところを
教える俺。

2時間くらいたった頃
少しだけ休憩をとった。

その時千晶は口を開く。

「櫻さんの
教え方が分かりやすいから
テストも自信がでてきました!」

という千晶。

俺はお茶を飲みながら
話を受け流す。

「あの…質問して
いいですか?」

という千晶。

俺はコクっと頷くと

「櫻さん、いま好きなひと
とかいないんですか?」

と質問してきた。

俺の心の中には
あの日から変わらず日和がいた。

だが俺は千晶には

「いないよ。」

と優しく言った。

するとその時だった。