櫻色~笑顔の素敵な君~


でもそんなはずない。
俺はドラマの共演者の
女優にだってドキドキ
したことないし
今まで美人と言われてきた
人間達と仕事をしてきたけど
一度だって恋をしたことなんてない。

「違うから!恋なんて
してませんからっ!」

そう佑樹たちに
いうと佳奈が

「なんかムキになるとこ
怪しいよね!相手誰なの?」

そう面白がる佳奈

「俺らと一緒のクラスの子だよな?
なー櫻ちゃーん?w」

「まじで?どの子どの子?」

すると君は
また俺の前に現れたね。
細い体で
人混みを避けながら
前を歩いていた。

「佳奈っ!あの子だよ!
前歩いてる」
俺と同じタイミングで
日和を見つける佑樹。

「あの子かっ!後ろからだと
顔見えないなー?よしっ!」

そう呟くと佳奈は
日和がいる方向へと
走り出した。

「おい!佳奈っ!
まてよ」

叫んだときには
すでに遅し。

日和を捕まえた佳奈の
姿がみえた。

「初めまして!
あたし、秋元佳奈
3組の大倉櫻君と同じ
中学校なんだけど
あなたお名前は?」

いきなりのことで
驚く日和。

「あ…櫻さんと
お友達なんですね!
教室で転んだとき櫻さんに
手当てしてもらいました
わたし黒崎日和っていいます。」