櫻色~笑顔の素敵な君~


「嫌だよ?わたし
櫻くんがいないと
生きて行けない、
嫌だよ…。」

「俺はもう
日和の涙を拭って
やれる資格なんてないよ
日和は俺といると
必ずこの先も傷つくことになる
俺はもう日和が
傷つくところを
見たくないし、いまの
俺は日和を守れるほど
強くないんだ……。」

「そんなことないよ…
わたしもう泣かない、
櫻くんの前では笑顔でいるから
どこにも行かないでよ…」

「そうやって
無理して強がらせたのも
俺なんだ、わかってくれよ?な?」


「櫻くんはもう
わたしのこと好きじゃないの?」

俺はこの言葉を聞いて
心臓がドクンと大きく音を
立てたのが聞こえた。

好きに決まってるだろ?
愛してるよ…でも

俺は再び自分の気持ちに
嘘をついて生きていくことになった。


「もう好きじゃない、疲れたんだ。」

そういうと日和は

「わかった…面倒くさい
女でごめんね?でも
わたしは櫻くんを
思う気持ちに嘘つかないで
ずっと櫻くんを思い続ける!
たとえ櫻くんに気持ちがなくても…」

俺は必死で涙をこらえた。

そして

「さよなら、日和。」

俺はそう言い残して日和から
離れたんだ。