階段を登る足音。
俺の部屋をノックして
「櫻ー?日和ちゃん
きてるわよ?」と
母さんがいう。
まさか家にまで
日和がくるとは
思わなかった俺は
さすがに無視することが
できず日和を
近所の公園に連れて行った。
一週間ぶりに
みる日和。
その顔はとても
不安そうな顔をしている。
だが俺はそんな
日和の顔をみることが
できずただ俯いていた。
すこしの間沈黙が
続いたが日和がその沈黙を
破った。
「ねぇ?なんで
連絡したのに
無視するの?
心配だったんだよ?」と
涙声で話す日和。
それでも終始俺は無言。
「櫻くん?言ってくれないと
わからないよ…
わたしなにかしたの?」
俺は泣きながら話す日和の
声を聞いて胸が痛かった。
そして、俺は
重い口を開いた。
「日和?腕の新しい傷
どうしたの?」と
そう聞くと日和の表情が変わった。
そして日和は
「お見舞いに
来てくれた時に
見たんだね…」
と傷を認める日和。

