櫻色~笑顔の素敵な君~


俺はおもむろに
店内を歩いていると
店員さんに声を
掛けられた。

「今日は何を
お探しですか?」

ベタな聞き方だなと思い

「あの明日彼女の
誕生日なんですけど
何、渡したらいいか決まらなくて」

そう店員に告げると

「でしたら
これ何ていかがでしょう?」

店員が薦めてきたものは
綺麗にデザインされた
携帯カバーだった。

いま空前の
スマートフォンブームで
いろんなデザインの
携帯カバーがあった。

そういえば
俺と日和は機種が
一緒なのを思い出した。

俺は店員に
「あのー!
お揃いの携帯カバーとか
ありますか?」

と尋ねると

「ペアならこちらです。」

と店員が見せてくれると

すごくキレイで
可愛らしいものが
たくさんあったが
イマイチこれっ!という
商品がなかった。
悩んでる俺を見た
店員が

「お悩みのようなら
自らデザインされるのも
可能ですが?」

「まじですか?
でも明日なんですけど
間に合いますかね?」

「お急ぎのようなので
閉店ギリギリまで
待っていただければ閉店までに
仕上げます。」

俺は店員が神に見えた。