テレビでみせてた
笑顔で君にこう言った。
そして君も
コクっと恥ずかしそうに
うなづいた。
日和と一緒に
保健室に向かう俺。
心臓はまだ
ドクドクと
うるさい。
なんでこんなに
俺緊張してんだろ?
不思議に思っていると
急に静かだった君が
口を開いた。
「あのお名前は?」
そういえば俺まだ
名前行ってなかったっけ?
でも名前言っちゃうと
さっきみたいに騒がれたら
どうしよー。
とか思いながら
「あー俺大倉櫻って
いうんだ」
そう応えると君は
「へー!櫻って言うんだ
いい名前だね!」
あれ?何か誉められたぞ?
そういえば他の奴らと
反応とか全然違う。
「あれ?男なのに
櫻って名前なのな
なんとも思わない?」
そう言うと君は不思議そうな顔で
「名前に男も女も
関係ないと思いますよ!
男の方でも花子って名前でも
いいと思います!」
さすがにそれはキツいだろとか
思いながらそんな
真っすぐさに
興味が湧いてきた。
「花子ってw
ってか俺のこと
見ても騒がないんだね君は。」
そう呟くと君は
へっ?という顔をしている
「俺のこと知らない?」
すると日和は
「えーっと、
初対面ぢゃないんですか?」

