瞬く間に放課後になった。
「鈴木!行こうぜ!」
「うん、いいよ。」
二人で体育館に向かって歩き始めた。
「バドやる人ってなかなか見付からないから、嬉しいな、鈴木みたいに話が合う人がいて。」
「私もだな。これから頑張ろうね。」
途中、何か違和感を感じた。
咄嗟に後ろを振り返ってみる。
そこにいたのは坂田くんだった。
「坂田くん!昨日はありがとう!」
緊張で少し声が震える。
「やぁ由里。こちらこそありがと。」
え?!
由里って言った?
初めて名前で呼ばれた…
嬉しいような恥ずかしいような…
ドキッとした。
二人の世界に割り込むかのように、宮下の声がかかる。
「鈴木?」
すっかり宮下の存在を消してしまっていた。
「あ…ごめん、宮下。じゃぁまたね、坂田くん!」
「あぁ。」
思いがけない今日の再会に心臓がうるさい。
ただ一言話しただけなのに。
宮下と話してても、今は坂田くんのことしか頭にない。
恋…だよね。
高校生になって二日目にして、恋をしてしまった。
元々恋愛体質じゃなかったのに、あっという間に惚れてしまった。
「鈴木着いたよ。体育館。」
そう宮下に促されて、早速中に入って見学することにした。

