憎しみでしかなかったこの死んだ心に光が灯る。
吸血鬼のことなどもうどうでも良くなっていた。
隣で静かに涙を流す俺を見て、嬉しそうに微笑む海羅の頭をポンポンと母親が更に嬉しそうな顔で優しく叩く。
「放っておけないのね」
と、笑い、そういうとこ陸都とそっくりと、呟いた。
海羅は俺の手を掴むと、潤んだ瞳で俺に言う。
「ゆーれいさん、たいせつなひとにあいにいこ」
「……」
「かいらちゃんがあわせてあげる」
「……う、ん」
「だから、」
なかないで。
そう言った海羅の方が泣いていた。
俺はそんな海羅の頬を伝う涙を優しく拭いてやりながら何度も繰り返し言った。
ありがとう、ありがとう。
会いに行こう。

