ようやく美容院に着く。

「ほんと、ありがとう!俺、柏木優矢。君は?」

いきなり名前を出していいのか、私はすごく迷った。
でも、話してたかぎりこの人が悪い人と感じる部分はなかったわけで。
寧ろ、楽しい人だなという印象が強かった。

「も、百瀬紗希です。」

「紗希ちゃんね!また会ったらお礼させて。」

笑顔でそういうと、私がなにか言う前にもう中に入ってしまった。



もう会うことなんて、

ないだろう…