「どうする瑞穂?」

私は振り向き私の後ろに立つ瑞穂に聞く。

すると…

「教会は本当にあった。なら、ちょっとだけなら中を調べても良いと思うんだ。」

そう言って瑞穂は持っていたショルダーバッグから一眼レフの大きなカメラを取り出した。

「本当にあったなんて大発見だしさ、この期を逃したら次は無いような気すらする。」

そう言って瑞穂はそのオンボロ教会にひたすらフラッシュを焚いた。

…どうやら私は思い違いをしていたようだ。

瑞穂は教会の存在を怖れていたのではなく、興奮して言葉を失っていたみたいだ。