「私は何も聞かされてなどいない。ただ、悪魔がここ神族の世界を戦いで侵そうとするから、それを阻止するために戦っていただけ。」

「…それはお前の意思だよな?」

「!?」

そう言われて、私は言葉を失った。

そう、私はこの戦いの真偽をしらない。

なぜ戦っているのか、勝ち目のない戦と解っている筈なのにどうして悪魔側は戦いを挑んでくるのか。

私はそんな事を深くは考えた事は無かった。

「お前はこちら(悪魔)側につくべき存在かもしれないな。」

「何!?それはどういう…」

「話は後にしよう、お前を捕虜としてこちら側に来てもらう。」

「そんな勝手、認めると思って…がはっ!?」

私はまた視界が白くなった。

生暖かい血が口から吐き出される。

「悪いが少し眠って貰うぞ。」

その言葉を最後に、私は気を失った。