「なんだとっ！？」

悪魔が振り向き私の姿を確認した時にはもう目と鼻の先の距離にまで剣先を突き立てていた。

剣は辛うじて避けた悪魔の腕を突き刺し抉った。

「ぐっ、があぁぁ！！」

悲痛な叫びとともに舞散る血飛沫を少し浴びた。

天使の白い装束が血で赤く染まった。

間合いをあける悪魔がバランスを崩して地面を転がる、しかし辛うじて立ち止まる。

剣の血を払い、私はまた構えに入った。

勝負あった。

私はさっきよりスピードを早め突っ込んでいった。

「くそっ！！」

悪魔は不用意な反撃を繰り出すが、私は難なくその攻撃を弾き返し武器を弾き飛ばした。

私は悪魔との間合いを離すため、少し遠いところまで跳んだ。

私は振り返る。

「！？」

そして私は油断していたことに気がついた。

目と鼻の先で悪魔は拳を振り上げていた。

その拳は私のみぞおちを殴り付けた。

一瞬視界が白くなり体に力が入らなかった。