あっという間に大樹の家の前。


「こんな泣き顔でご両親にあって大丈夫かな?」

「あれ?言ってなかった?俺一人暮らしだよ?」



「そーなのー!!」
何それ!ずっと心配してたんだから!

はぁ。心配して損した。


「優香さ?ここに来る意味わかってる?
 覚悟できてんの?」


ん?何の覚悟?

私は首をかしげた。

すると大樹がため息をついて言った。


「まぁいいや。優香は分からない方がいいから」


そう言って手を引いて部屋の中に入った。


大樹の部屋はすごくきれいに整理されていて

ホントに男の子の部屋なのか分からなかった。

私の部屋の方が汚いかも・・・

なんて思っていると大樹が飲み物をくれた。



・・・・イチゴオレ

「イチゴオレあったんだ。すごい!」

「優香が来るとき用に買っといたから」


・・・甘い・・・


甘すぎる・・・


そんなカッコいい顔でしぐさで言っちゃだめだよ・・・

私は大樹の顔に見とれてしまった。


「どうかした?」


大樹のその一言で私は我に返った。

このままで大丈夫かな・・・

しっかりしろ!自分!!