そして・・・

いよいよ告白の時。


教室で悠馬を待つ。


「優香?久しぶり」


悠馬がやってきた。

いつもと変わらない穏やかな話し方。


この声を聴いたのは久しぶりだった。



「悠馬。ごめんね。 
 いきなり呼び出しちゃって」

「大丈夫やけど、用って何?」


悠馬君~そこつっこまないで~・・・


って!

言ってる場合じゃなかった。


「実はね・・・今でも悠馬が・・・
 そのなんていうか・・・」

しっかりしろ~自分!!

好きっていうんだ!

好きって!


「今でも悠馬が好きな・・・」


「ごめん。優香」


悠馬に言葉を遮られた。


ちゃん『と好きなの』っていう前に

言葉を遮られて私は確信した。

『やっぱり悠馬は私の事もうちゃんとみてくれないんだ』

って。

「そっか。分かった。
 ならいいや。私もけじめついたから。
 これで新しい恋に進める。ごめんね。呼び出して」


私は精一杯笑顔を作った。

悠馬に泣き顔を見られないように。

「今までありがとね」


そう言って私は悠馬を教室に残して

一人、学校を出た。