「お待たせ。はい。イチゴオレ」



「あ、ありがとう…ございます」



しばらく2人は

無言で景色を眺めていた。



この空気に耐えられなくなって


私は口を開いた。


「あ、あの…?」


「何?」


「なんで私の名前と家をしってるんですか?」


「あーぁ…秘密」


「はぁっ…!?」


「この間街で会ったでしょ?
 あの時優香ちゃんのあとつけていったんだよ。
 俺と同じ高校なのは制服で分かったし
 リボンの色で一年生って分かったから
 先生に聞いて見つけたってわけ…」


「そうだったんですか…」


「ごめんな。あとつけて」



そう言って長谷川大樹は謝った。




その時私はコイツを見て

『なんかいいやつじゃん』


と思って少し見直した。



…けど次の瞬間軽蔑した。