同じ空で逢えるまで

 その出来事から時は流れた。


 たしか、あれは小学6年生の夏だったと思う。

 とても暑い日だった。



 その日、母は私にすべての事を話した。

 フランスでの出来事

 本当の父親のこと。

 私が生まれた理由をもすべて教えてくれた。

 今までパパと呼んでいた人は本当の父親ではなく、他人。

 自分の父親は別にいる。

 それどころか、本当の父親は私の存在を知らない。

 うすうすは気づいていた。

 同級生とも、親とも目や髪の色が違っていた。

 自分は他の人と何かが違う。



 でも、受け入れたくなかった。

 信じたくなかった。