あれから何分か経って、俺は明治の文豪コーナーで1冊の本を手に取り見ていた。 (これ借りるか。…てか、図書委員とか司書の先生とか居ねえのか?) 俺は委員を探し辺りを見回した。 (あの子に聞くか。) 「委員の人、知らない?借りたいんだけど。」 俺が話し掛けると全身をビクッとさせた。 「あ…、私、です…。」 「え?」 あまりに小声で聞こえなかった。 「私、図書委員、です…。」 顔を赤らめて言う彼女はとても可愛かった。 「あぁ、じゃあお願い。」 .