―キーンコーンカーンコーン…― 4限目の授業終了の鐘が鳴り、俺は購買に向かおうとした。 (あの子…。) 7組の前まで来て、読書をしていた女子の事が頭の中を過ぎった。 そんな事を思っていると、7組の教室から弁当の入った巾着袋を大事そうに抱えて小走りで出てくる、あの子を見つけた。 (あ。) 背は150cmも無いように見える。華奢な体で、顔はまだ幼げでパッチリ二重でクリクリした目。髪は茶色がかった黒髪で肩につくかつかないかぐらいの長さ、サイドを耳に掛けている。 ・