俺は西島の後ろに立ち、声を荒げた。
西島の向こう側には1ヶ月もずっと想ってきた小日向が、目に涙を溜めながら驚いた顔をしていた。


「……ま、松本!」

西島は俺の方へ振り返るや否や、俺の姿に驚いた様子だった。

「い、いやぁ…、小日向さんがな、大変そうにしてたからな、手伝ってやろうと思って…。」
苦しい言い訳をしながらも、まだ小日向の腕を掴んでいる西島。

「あぁ?誰がそんな下手な嘘信じっかよ。」

「嘘?…やだなぁ、松本…。なにそんなキレてんだよ…。」




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