殺し屋少女の恋物語



遊の家はここから2駅。

だから学校からも結構遠い。

とにかく電車代と、いりそうな分だけのお金を財布に入れ駅に向かった。


駅は人の山だった。

駅から出てくる人、あたしと同じように駅に向かう人、電車を待ってる人、切符を買ってる人。


正直、人混みは苦手だった。

昔は『人多いね』なんて言いながら笑ってたのに、あたしはもう昔の『あたし』じゃなくなってる。