殺し屋少女の恋物語


遊の家は、一度教えてもらった。

『俺んちで遊ぼ』

って遊は皆に言った。

でもあたしは遊の家に行く勇気がなかった。

両親は、祖父母の家に住んでいるらしく、遊の家に行っても会うことはない、って、わかってるけど、遊の妹の写真を見つけたらどうしよう、とかいろいろ考えて、結局行けなかった。


もちろん、その家にまだ遊がいるという保証はない。


とにかく行ってみないと、なにもはじまらない。

遊への償いが何一つできないまま、終わってしまうのは嫌だ。