「あの時、ひろや先生の手がすごく綺麗でさ。
今でも覚えてるんだー。」

手を褒められたのははじめてだった。

「もうオジサンの手になっちゃったけどね」

俺は苦笑した。

あれから6年。俺は28歳から34歳になった。
早瀬は18歳から、24歳になった。

「そんなことないよ。ひろや先生の手は綺麗だよ。
私、ひろや先生の手好きだよ。」

不覚にもドキッとした。
特に深い意味などないだろう。
でも、彼女はしっかりとおとなの女性へと変化している。

あの時にはなかったものが今はあった。