そんなわけない。
ただ恋を遠ざけて生きているだけだから。

「じゃぁ…また」

遥斗は屋上から去って行った。

どうしていつもこうなってしまうんだろうか。
私は、人間関係がうまくできなくて…

「もうやだ…」

それもこれも、あいつのせいだ。

「真子!ここにいたんだ。探したよ~。
遥斗に聞いたら、ここにいるって…」

その声は綾美だった。