「ひろや先生!お久しぶりです!」
その日、そいつと再開したのは何かの運命かもしれないと
今になって思っている。
時間は確か…午後1時をまわったところだったと思う。
「早瀬!元気だったか?変わってないな~」
「ひろや先生だって変わってないよ」
たまたま俺の家の近くまで立ち寄ったので、連絡をくれた早瀬綾美とは
もう6年ほど会っていなかった。
つまり、早瀬が卒業して6年がたつ。
「相変わらずだな。そのタメ口は」
変わらないといいつつも、あの頃とくらべると
大人っぽくなったはずなのに
素直に言えなかった。
自分の教え子に言うのは何だか照れ臭かった。