風は目をこらす。 桜野君の手元をよく見ると、そこにあったのはソーイングセットだった。 (ソーイングセット常備!?) 「よし、始めるか」 桜野君はそう言ったかと思うと、針の穴に一瞬で糸を通した。 (えっ!?何、今の!!) 風が驚いている間にも、バッグの破れめはどんどん塞がっていく。 そうして、3分もたたないうちに、完璧に直してしまった。