「あいつ・・・癌なんだって」 「・・・」 言葉がでなかった。 嘘でしょ?って笑えばいいのに 冗談きつぃ!って怒ればいぃのに 瑠衣の目にたまった涙を見ると、何も言えなかった。 「もぉ・・・長く・・・なぃかもしれなぃって」 手に雫が落ちてくる。 ・・あぁ、私泣いてるんだ。 頬を滑り落ちる涙に気付かないほど、頭が真っ白になっていく。