歩道には今朝の雨のせいで
水たまりが何個もあった。
「晴れるかな?」
「…さぁな。」
私にとっては知らない道で
一つ一つが新鮮に思えた。
「爽那」
「ん?」
「俺の通ってた高校」
住宅地の一角に綺麗な校舎が一つ。
今日は平日。
校庭には男子生徒らしき人達が
サッカーをしていた。
きっと体育なんだろうな。
「健太ってどんな高校生だったの?」
「…バカでアホでドジだった」
「嘘でしょ?」
「半分嘘で半分ホント」
健太の笑顔は
今までに無いくらいの笑顔で
きっと、充実してた高校生活だったと
予想させた。

