ただあなただけを…

なんとかその日の授業をこなしたものの スピードが早過ぎて
正直いってアップアップだった。


授業終わり…
「お前なんで来たん?」
教室を出ようとした私。
引き留めたフード男。
「別に理由なんかないけど
ってかうちが来ようが来まいがあんた には関係なくない ?笑」
もちろん喋ったのは初めて。
だったけど小学校が同じだったからか2 人で話すことに大して抵抗はなかった。 というより私は誰に対してもほぼタメだ から普通に喋っただけなんだけどね。
「そやけどさぁ…。
お前晴基(せいもと)塾行ってるとか謙 介から聞いてたんやけど。
辞めたん ?」
にやっと微かに笑うその挑戦的な口調が 私は大っ嫌いだった。