「…副長、その娘は…?」

「さぁな、俺も知らねぇんだ」


「助けたのですね」



ふっと微笑み答える山崎。
…勘は鋭いんだな。



「溺れかけてたんだ、少し水を飲んでるかも知れねぇ。…頼めるか?」

「えぇ、もちろんです。任せてください」



新撰組でまともに医療をかじってる奴なんかほとんどいねぇ。
山崎君は貴重だな…。



俺は「頼む」とだけ言い医務室を出た。